人力で杉の丸太を動かす、ロープワークの倍力システムの威力は?!

ロープワーク

杉の木をロープでテンションを掛けて伐採・伐倒する

ロープは、出来るだけ木の高いところに掛けて引っ張る。

木の低いところに掛けて引っ張っても、
ほとんど効果を感じられないけど、

高いところに掛けると、
圧倒的に違いがわかる。

おさかな
おさかな

力点、支点、作用点。どこかで習ったような・・・。(うろ覚え)

伐採した杉を人力で引っ張り出すには?

伐ったばかりの生木は、
水分を含んで、とても重い。

おさかな
おさかな

フレッシュで水々しい・・・。どうやって動かそう・・・。

直径30cm、4メートルの杉丸太の重量は?

杉の丸太の形状が、

ほぼ円柱型だと仮定して重量を求める。

杉の断面積[平方センチメートル]を求める
おさかな
おさかな

円の面積の求め方は、
半径 × 半径 × 3.14・・・

=(15 × 15) × 3.14(円周率)
=706.5[cm^2]
杉丸太の体積[立法センチメートル]を求める
おさかな
おさかな

円柱の体積の求め方は、
円の断面積 × 高さ

=706.5 × 400
=282,600[cm^3]
4メートル杉丸太の重量[キログラム]を求める

水の比重を1とすると、、、

1立法センチメートル[cm^3] ≒およそ1グラム

杉の比重の0.38から重量を求めると・・・

=282,600 × 0.38 × 0.001(グラムからキログラムへ)
=107.388[kg]
おさかな
おさかな

4メートル杉丸太は、だいたい100キロ!
素手で動かすのは無理だぞ・・・。

倍力システム、ロープワークを覚える

ロープと滑車を使って、
動滑車の原理で丸太を引っ張って見ました。

倍力システム、または、レイジングシステム(raising system)、マルチプライヤー(multiplier)

プーリー2つで、1/3倍力システム

滑車(プーリー)2つ使って、
重量の1/3の力で引けるシステムを構成して、
杉の木を引いてみました。

セルフレスキューにも使われる、
滑車システムの一番基本の構成です。

おさかな
おさかな

ロープワーク界王拳3倍!!!
軽い力で重いものが動かせる!!!

杉の切り株に滑車を入れて、力の向きを変える(ディレクションチェンジ)

力の向きを変えでも、
倍力には変化はありません。
(構成を増やすほど、摩擦抵抗は増える。)

プーリー4つで、1/9倍力システム

1/3システムを2つ作って、
1/9倍で引いてみました。

1/3 × 1/3 = 1/9倍力システム

引く力は軽くなるけど、
対象物を1メートル動かすのに、
ロープを9mも引く必要がある。

60mロープを使うとしても、
セッティングするのに相当時間が掛かる。

おさかな
おさかな

ロープワーク界王拳9倍!!!
しかし、ロープの長さが足りない。。

プーリー3つで、1/5倍力システム

1/3倍力システムに、
プーリーを1つ追加して、
1/5倍力システムを構成出来る。

おさかな
おさかな

1/3倍力システムを覚えたら、
1/5倍力システムもすぐに覚えられる!簡単!

1/9倍力システムは、
滑車を2つずつ使うので、
ロープが往復して煩雑になって、
ギアやロープが干渉しやすい(絡まりやすい)。

おさかな
おさかな

1/9倍力システムを組むなら、ダブルプーリー必須(2個)

組み合わせれば、1/15倍力システムも出来る

1/5倍力システムに滑車を2つ追加して、
1/3倍力システムを追加すると、
1/5 × 1/3 = 1/15倍力システムも作れる。

おさかな
おさかな

5倍×3倍×3倍×3倍・・・
(いくらでも倍力を増やせるけど、いくら引いても進まない・・・)

プーリー1つだけでも、2倍力システムになる

V字型でロープの片側を支点にして、
もう一方のロープを引くだけでも、
半分の力で引き上げられる。

動滑車の理論を、頭で理解していても、
実際にやってみると、
力の働きを感じられるのでとても面白い。

おさかな
おさかな

滑車システム楽しい!ダブルプーリー欲しい!

 

クライミングギアは、自分が納得出来るものを選ぼう!

GM CLIMBINGのプーリーを使っているけど、
問題なく機能性を満たして、
使えるけれど、
細かいところで、使いにくい。

おさかな
おさかな

安いものは、値段相応・・・。

 

ダブルでプーリーを付けたいところで、
プーリーの幅が邪魔になって、
カラビナを通せなかったりします・・・。

ヨーロッパ製のメーカー品は、
デザインも機能性もスリムで美しい。

CAMPのSphinx(メーカー動画)
やっぱり使いやすい、
(前持ってたのに、手放してしまった・・・。)

倍力システムを組むなら、リギングプレートがあると楽しさが広がる

ロープがごちゃごちゃしないために必要なクライミングギア

ロープの折返し地点は、
タイブロックや、
シンプルアッセンダー
プルージックなどで支点を作る。

折返しの支点に、
滑車を付けていくわけだけど、

1/9倍力システムになると、
ロープやプーリーがごちゃごちゃしてきます。

リギングプレートがあると、
1つの支点で複数のギアをセット出来るようになるので、
スマートに構成出来る。

リギングプレートを買うなら、
併せて、ダブルプーリーを買っておきたい。

おさかな
おさかな

ダブルプーリー1つあれば、
カラビナ1つ、プーリー1つ減らせる。
構成がかなりスッキリします。

重い杉丸太を引っ張る便利な道具、チルホールが大活躍

倍力システムでロープで引いたり、
レバーホイスト(ガッチャ)を使ったりして、
重い物を動かしてみたけど、

現実的に、
普段の作業で一番使っているのは、チルホール。

8mm程度の太さのワイヤーで引くので、
ロープと違って負荷を気にせず力を掛けられる。

定格荷重800キロの重量物を動かせる、
小型のチルホールを使っています。

セッティングにはどうしても時間が掛かってしまうけれど、
丸太の移動、
掛かり木を外したりするのに役に立っています。

おさかな
おさかな

必要十分で、なんでも動かせるけど、

20メートルのワイヤー長だと、
伐採で使うときに、少し短く感じるなー。

丸太を引っ掛けて移動する道具、役に立つ林業道具

ハスクバーナの木材トング

丸い形の丸太を持つを持つのは難しい。

腕を曲げた状態では、
筋肉は長時間使えなくて、
すぐに疲れてしまう。

鉄棒で懸垂してみるとわかるけど、
腕を曲げた状態で、
筋肉を維持し続けられない。

おさかな
おさかな

腕を伸ばして、ぶら下がっているだけなら、楽だよね。

腕を伸ばして、
手・指の力で持ち運べる木材トングで、
かなりの労働時間が短縮になる。

おさかな
おさかな

気合だ!気合だ!言っても、便利な道具を使わない理由にはならない!

オレゴンの引っ張り用ピック

丸太の力の向きを変えたり、
強引に引っ張ったりするのに、
爪のある道具が役に立つ。

荒っぽく使えるシンプルな道具が好き。

おさかな
おさかな

それにしても、林業道具は高い・・・。
安全のために性能試験しているとしても、
もう少し安くならないかなー。

伐採に便利な林業道具

おさかな
おさかな

独学で怪我もせず、ぼちぼちとやってます。

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